今朝も起床は早い。午前4時頃から起きていた。そして6時頃にシャワーを浴び、7時半からブレックファストを摂り、8時前にチェックアウトをして、キャリバッグをホテルに預けて、マッターホルン・グレイシャー・パラダイス(パラダイス)行のゴンドラ乗り場に、バスで向かった。
ゴンドラ乗り場には午前8時15分頃着き、8時20分発でパラダイスへ向けて出発した。途中トロッケナに8時45分頃着き、そこで最終のパラダイス行のロープウェイに乗り換え、パラダイスには9時7分に到着した。
パラダイスは、標高3,883mと富士山の山頂(3776m)より高い所にある展望台で、ヨーロッパで一番高いところにある展望台だということだ。気温は3℃くらいだったと思うが寒かった。詳しいMatterhorn glacier paradiseについての説明は、公式ホームページがあって、それを借りると次の通りだ。
Experience the peak of sporting adventures in the Matterhorn glacier paradise: at an airy 3883 metres of altitude you will find Europe’s highest aerial cableway and summit station. If you want to go higher still, the summit lift will bring you to the viewing platform with a 360º
panoramic view that includes 38 Alpine giants. A visit to the world’s highest glacier palace will make the excursion an experience you will never forget.
Viewing platform
The summit lift will carry you to the highest viewing platform in the Alps, at 3883 metres above sea level. A 360º
panorama opens up, taking in 38 peaks towering over four thousand metres and 14 glaciers in the French, Italian and Swiss Alps. See if you can make out Mont Blanc
– Europe’s highest mountain
– and, further in the distance, the Jungfrau in all her radiant beauty.
パラダイスに着いてまず向かったのは展望台だった。ここがパラダイスの最高地点で、標高3883mだということだ。今日の天気は素晴らしかったことと、ほとんど人がいなかったので、アルプスを独り占めしたような気分だった。
展望台からは、雲ひとつないマッターホルンはじめ、アルプスの山々を一望することが出来た。そして我々よりしばらく遅れてやってきた日本人の旅行者のガイドさんは、ユングフラウやモンブラン、グランドジョナスなどアルプスの山々が、これほどはっきり見えることは、非常に珍しいことだと言っていた。標高3883m、私が今までに経験したなかで一番高い地点だ。
パラダイスの最高地点の展望台を堪能したあとは、アイスパレスに行った。アイスパレスは、氷を使っていろいろなものを表現していたが、ここはマイナス4℃の世界で、ガタガタ寒さにふるえながら、氷の芸術を鑑賞した
寒さ対策はしていったが、それでもおいつかず、パラダイスを10時15分発のロープウェイで、下山することにした。そしてゴンドラへの乗り換え駅のTrockener Steg標高2939mに、午前10時24分に着いた。
写真はパラダイスからTrockener Stegまでのロープウェイ
ゴンドラに乗り換え、Trockener Steg駅を10時30分に出発し、ツェルマットへの途中駅であるSchwarzsee駅、標高2583mに10時40分に着き途中下車をした。マッターホルンの足元から、マッターホルンをみるためだ。
Schwarzseeからのマッターホルン
Schwarzsee駅は11時10分頃出発し、ツェルマットには11時25分に戻ってきた。そしてCarina Hotelに預けてあった荷物を取りに、その足で荷物を持ってツェルマット駅に向かった。
ちなみに、ツェルマットからMatterhorn Glacier Paradiseまでの駅は、Aroleid(2,324m)、Schwarzsee(2,582m)、Furgg(2,432m)、Trockener Steg(2,939m)で、Trockener Stegまでは6人乗りくらいのゴンドラで行った。そしてTrockener Stegからは30人乗りくらいのロープウェイに乗った。但し、ツェルマットからTrockener Stegまでのゴンドラは、ゴンドラを乗り換える必要はなかった。
遅くなったが、ツエルマットの駅前風景と、市内を走っていたバス・タクシーの写真をアップしておくことにした。また昨日夕方行った教会の写真もアップしておく。ゴンドラから見たツエルマットの写真も。
そして次の目的地のグリンデルワルトへ行くため、ツェルマット発12時13分の列車に乗った。そしてひとつめの駅のTaschには12時26分に着いた。Taschからは、駐車場に留めていたレンタカーで、午後12時45分頃出発した。
ツェルマットからTaschまでの列車
グリンデルワルトまで早く行くには、車ごと列車に乗って、Kandersteg駅まで行くとよいと、今日もホテルの人から聞いたし、旅行に来る前にも石野さんから聞いていた。そのため、車をそのまま載せて、運んでくれるという列車の乗場駅に向かったが、正確に聞いていなかったので、さがすのに苦労した。しかしこんな山の上にあるのかというようなところにあった。Goppenstegというところだった。だいぶ時間をロスしたが、午後2時頃に着いた。
Goppenstegというところがわからず、途中のガソリンスタンドで、わざわざガソリンを給油して聞こうとしたが、給油口を開けるノブがどこにあるのかわからず、右往左往してしまった。給油している人に聞くと、なんのことはない、日本みたいに給油口がロックされておらず、そのまま給油口を開ければいいというだけのものだった。
それにしても貨車に車ごと積んで運ぶという発想は、エコノミーで合理的な考え方だと思う。日本の政治家の発想だと、過疎地の繁栄などとの理由をつけて、すぐに莫大なお金をつかって、道路やトンネルをつくるという発想になってしまう。採算を度外視して、膨大なお金を使って、莫大な借金をして建設するやり方を、スイスのこのやり方をみならって、見直してはどうか。即ち、既存のトンネルやレール(利用客が少なく、本数も少ない路線だと思う)を利用し、収入をあげるとともに、車の足を確保し、莫大な無駄な投資を抑えるというやり方だ。
こんなことを考えていると、列車は午後2時20分にGoppensteg駅を発車し、Kandersteg駅には午後2時35分に着いた。列車が走っていたのはたった15分だったが、ほとんどがトンネルだった。
その後はThuner湖まで走り、右折をし、Thuner湖沿いをInterlakenまで走った。そしてInterlakenの町中を通り、グリンデルワルトには午後4時10分に着いた。しかし今晩の宿のEndwegがわからず、30分間ほどさがしまわった。結局宿に着いたのは午後5時前だった。Taschから宿までは約130kmだった。
Endwegは、日本でいう民泊みたいなものだ。オーナーさんが住んでいた住宅を、ホテル風にしてある。ベッドルーム、居間、キッチン(コップや皿、布巾、スプーン、フォークなどが完備)、バストイレがあって、2階建て一軒家の1階部分(広さ約20坪)の部屋だ。Endwegの外観と内観は次の通りだ。
Endwegに荷物を運び込み、COOPへ夕食のネタを買いに行った。ここのCOOPは、ツェルマットよりさらに品揃えがしてあった。夕食のネタを買って帰り、宿で夕食を摂った。いよいよ明日は、スイス一の観光の名所ユングフラウヨッホだ。
午前7時に宿を出発し、グリンデルワルト駅に向かった。そして午前7時17分発クライネ・シャイデック行に乗った。計画より1本早い列車になった。そして列車は、名峰アイガーの裾野を約約30分間走って、クライネ・シャイデックには午前7時50分頃着いた。
そしてクライネ・シャイデックで、午前8時発のユングフラウヨッホ行きの列車に乗り換えて、ユングフラウヨッホには8時35分に到着した。
このユングフラウ鉄道は、全長9.3kmを走る鉄道で、軌間1000ミリ、最大勾配は250パーミル(日本で最も急な勾配がある区間より、さらに3倍ほど急な傾斜)もあるということだ。1896年より建設が開始され、ユングフラウヨッホ駅まで開通したのは、16年後の1912年8月だということだ。
クライネ・シャイデック駅を出発すると、アイガー、メンヒ両山の山中をトンネルで通過し、鉄道駅としてヨーロッパで最も標高(3,571m)の高いところに位置する、ユングフラウヨッホ駅に到着するのだ。
ユングフラウヨッホからは、スイスを代表する名峰アイガー(3,970m)や、ユングフラウ(4,158m)、メンヒ(4,107m)などのベルナーアルプスを、間近にのぞむことができると聞いていたが、アイガーはユングフラウにかくれて、見えないようだ。
みぎの写真はアイガーだが、ユングフラウヨッホ展望台からの風景は次の通り。
また駅に隣接してつくられた複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパ」からは、眼前に広がるアレッチ氷河をのぞむことができる「スフィンクス展望台(Sphinx Terrace)」や、地下20mのところに下りて、神秘的な氷河の中につくられた氷の宮殿「アイスパレス(Ice Palace)」、1年を通して万年雪が楽しめるスノーパラダイスの「プラトー展望台」などがあり、それぞれへ行った。
次の写真は「スフィンクス展望台(Sphinx Terrace)」、「アイスパレス(Ice Palace)」、「プラトー展望台」での写真だ。
アレッチ氷河は、アルプス最大・最長の氷河で、総面積は824km²もあって、「スイス・アルプス ユングフラウ =アレッチ」として、アルプス初のユネスコ世界自然遺産に登録されたということだ。次の写真はアレッチャ氷河。
今日のユングフラウヨッホの天気も最高だった。朝が早かったため、まだ観光客が少なく、ゆっくり名峰メンヒやユングフラウ、アレッチ氷河などを楽しむことができた。観光客のなかに、アルプスに詳しい日本人がいた。話しを聞いてみたら、このような快晴の天気はめずらしく、その人も何回か来ているが、こんないい天気の日はないと言っていた。一昨日といい、昨日といい、ほんとうにいい天気に恵まれてよかった。
ユングフラウヨッホを堪能した我々は、10時13分発の列車でクライネ・シャイデックに向かった。そしてクライネ・シャイデックには10時48分に到着した。この季節、ユングフラウはトップシーズンで、列車が混むと思い、座席指定を予約して行ったが、その必要はなく、指定席代がムダになった。致し方がない。もう二度と来ることはないかもしれないが、朝早い列車に乗れば、よっぽどのことがない限りは、座席指定はいらないということだ。 次の写真はクライネシャディックでの列車の数々だ。
次の写真はクライネシャディックからのアルプスの山々。
クライネ・シャイデックから、ベンゲンまでのアルプストレッキングに、午前11時頃出発した。クライネ・シャイデックからベンゲンまでは、説明書では約7km、1時間半くらいかかると書いてあった。しかし2時間半近くもかかってしまい、ベルゲンには午後1時20分頃着いた。
左の写真はベンゲンの街。
何故1時間もよけいに時間がかかったのか。そのわけは、アルプスの美しい花々に見惚れてしまったことと、7kmの道程ずっと下り坂だったということだ。7kmもずっと下り坂だと、ほんとうに疲れてしまう。
次の写真はアルプスで見かけた花々とアルプス。
しかし一昨日標高3,000mくらいのゴルナーグラートから、リッフェルベルグまで約6kmのトレッキングだったが、心配していた高山病にもかからなかったし、今日も標高2,061mのクライネ・シャイデックから、標高1,274mのベンゲンまで、高山病はまったく問題はなかった。
話しは余談になるが、家内に現金10万円を持ってくるように言っておいたが、何故か5万円しか持って来ていないことがわかった。昨日と今日の宿Endbergの支払いが、キャッシュだけだということの確認をしてなかったため、Endbergの支払いを現金ですることが出来ないことがわかった。私は日本円を3万円ほど持っているが、両替してもあと4日間、こんな小銭で過ごさなければならないという危機に瀕していることがわかったのだ。
しかしまたまた問題発生!それは両替を何処でやるかだった。しかし時間はすでに午後2時をまわっていた。金曜日の午後、スイスの銀行は何時までやっているか?早速ベンゲンで銀行をさがしたが、金曜日は午前11時30分でクローズ。ガガガァン!!しかしいい方策がみつかった。その方法は、VISAカードでのキャッシングだった。
ベンゲンで、通りかかった人に、何処か両替できる場所はないかと聞いた時、その人は銀行のATMをおしえてくれた。ATMで両替は出来なかったが、VISAカードでキャッシングが出来たのだった。それにしても日本で発行されているVISAカードで、キャッシングが出来たことには、びっくりした。それも4桁だけの暗証番号で。VISAカードが、世界ではそれだけ信用力があるのかと、びっくりした。
そしてベルゲン(標高1274m)午後2時30分発のロープウェイで、標高2227mのマェンリフェンに行った。約5分で山頂のマェンリフェンに着いた。
下の町はベンゲン。
早速キャッシングができ、スイスフラン不足の心配がなくなったため、ベルゲンの駅前のユングフラウの見えるレストランで、ビールを飲みながらランチを撮った。
マェンリフェンで約40分間散策した後、午後3時15分頃グルンドに向けて、ゴンドラで出発し、グルンドには午後3時50分頃到着した。昨日のマッターホルングレーシャーパラダイスまでのゴンドラと一緒で、ほんとうに長い距離走っているゴンドラだ。次の写真はメンリッヘンとゴンドラからのアルプス。
そして宿には4時半に戻ってきた。それにしても、今日もよく歩いた。今日の万歩計は、なんと25,500歩にもなっていた。