2018年7月9日~18日スイス旅行前半の旅

7月9日伊丹~チュリッヒ

今日から長旅だ。18日の夕方、関空に着くまでの10日間の旅だ。夫婦で10日間も旅行するのは、結婚してから初めてではないかと思うし、出張をのぞく私ひとり旅でも、10日間というのはない。

 

写真はANA2176便

それにしても今日は長い一日だった。東横イン伊丹空港店を6時半に出て、伊丹空港に歩いて向い、伊丹空港からは、午前745分発の成田行NH(ANA)2176便に乗った。そして成田からは1055分発のOS(オーストリア航空)52便でウィーンに飛び立った。

 

写真はオーストリア航空

飛び立って2時間ほどでユーラシア大陸、即ちロシア上空にはいり、7時間以上ロシア上空を飛行した。時速1,000kmで飛行したとすれば、7,000kmになる。やっぱりロシアはでかい。途中シベリア大陸の中頃にさしかかった辺りで、11000mの上空から眼下に、大河を見ることができた。オビ川かエニセイ川かレナ川かのいずれかだと思う。

そしてやっとのことで、ウィーンに現地時間の午後3(日本時間の午後10)前に着いた。それにしても長かった。しかし定刻より1時間20分も早く着いたということだ。今はサマータイムなので、日本との時差は7時間だ。約11時間のフライトだった。

但しまだ今日の旅は終わりでない。ウィーンで1時間半ほど待って、オーストリア航空553便に乗り継いだ。出発が約1時間遅れて、結局Zurichには、予定より約1時間遅れの現地時間の午後7時頃に着いた。それにしてもこの空港は、ショッピングセンターは充実しているし、鉄道とのアクセスはいいみたいだ。

ウィーンの空港は、田園地帯にあったが、音楽の都市の空港と言った雰囲気ではない。しかし綺麗な空港で、ヨーロッパ各都市へ結構な便が飛んでいる。日本でいうと新千歳空港といったところかな。

Zurich空港はというと、ウィーンよりはせまく、伊丹空港といったところだ。スイスの上空から見たスイスは、想像していたよりフラットなところが多く、今日のところは、上空からは険しい山々は、お目にかかれなかった。

Zurichに着いて入国審査があるのかと思っていたが、まったく何もなかったし、税関すら自主申告で、ないにひとしかった。しかしウィーンではトランジットのはずが、入国審査があって、ウィーンでスイスへの入国手続きをしたことになったのだ。

それにしてもオーストリア航空の機内食はいただけない。チキンかポークかと聞かれてポークにしたが、硬くて味に風味がない。しオーストリア航空なので、スイスも似たりよったりだと思う。しかしその地の食べ物を食べることは、()文化を知ることになるかもしれないので、できる限りスイス料理を食べることにしようと思う。

成田からの機中、隣に座った若者は、SLOVAKIAから約10日間日本に旅行に来ていて、その帰りだと言っていた。そして今日はウィーンからSLOVAKIABRATISLAVAまで、バスで帰る様なことを言っていた。話しによると、ウィーンからは1時間ちょっとで行けると言っていたが、関空から生駒くらいの距離だと思う。しかし物価はえらく安いようだ。そのため、外国からの観光客の多くは、BRATISLAVA辺りに泊まり、そこを拠点としてオーストリアなどの観光をしているらしい。

Zurich到着後、レンタカーを借りに行った。18日の昼過ぎにジュネーブで返却するまでの8日間、借りるためで、日本で予約をしていたためスムーズにいった。しかしまだ走行距離が6kmという新車(アメリカのFORD)だった。早速カーナビゲーションをセットし、ホテルまで走ったが、久しぶりだということで緊張した。しかし無事午後8時半前にホテルに着き、チェックインをした。しかし両替をしてなかったことと、食べて飲みっぱなしだったこともあって、夕食は抜いた。

そして私は午後9時頃寝たが、明日は午前8時頃チェックアウトしてルツェルンに向かい、ブランチを食べ、両替をして、スーパーを見つけて、食料品を仕入れる予定だ。

 

日本は海洋国で、四方が海に囲まれている。そのため隣町の空港について、県境のごとき国境を越えて、家に帰るというようなわけにはいかないだろうが、ヨーロッパなどの、川や道をはさんで隣は外国ということの多い都市や町では、こんなこともありかということを実感した。しかしスイスの場合はどうだろ。但し今回の旅行はスイスだけなので、このことを肌で感じることはないだろう。

チューリッヒ Zürichは、スイス最大の都市で、スイス中央部にあり、チューリッヒ湖の北西端に位置している。チューリッヒ市の人口は約390,000人で、チューリッヒは鉄道、道路、航空など交通の要衝として、スイスでは最大規模で交通量の多い大都市だということだ。

チューリッヒに人類は、7,000年間ほど居住しているらしいが、チューリッヒはローマ人により創建された紀元前15年のトゥリクム(Turicum)と呼ばれていた時代に遡るということだ。またチューリッヒは、欧州有数の都市で、2016年に発表された「世界の都市総合力ランキング」では、世界16位と評価されたという。また、世界の巨大な金融センターの一つに含まれていて、ヨーロッパの都市ではロンドンに次いで2番目だということだ。

ライフスタイルマガジン (Monocle) の生活の質の調査 "Quality of Life Survey" によると、チューリッヒはリストされた25都市中1位であったという。いくつかの調査によれば、チューリッヒは世界で最も居住に適した都市との評価があり、ヨーロッパでは最も裕福な都市とされているらしい。

しかし今日のところはそんな実感はない。ただ今はベッドで眠りたいだけだ。今晩の宿は、“Zuri by Fassbind”。

7月10日チュリッヒ~ツエルマット

今朝のZurichの天気は雲。今日はZurichからツェルマットまでの長旅だつた。Zurichのホテルを午前740分頃出発して、まず向かったのはルツェルンだ。Zurichから約56km1時間で行くことができた。

ルツェルンでは、カペル橋やその周辺、そして瀕死のライオン像を見た。ルツェルンはスイス建国の基となった古都で、カペル橋や瀕死のライオン像が有名な、中世の建物が建ち並ぶ絵のような風景の町だった。

 

カペル橋

瀕死のライオン像は、1821 年に完成したということだが、フランス革命で命を落としたスイス人衛兵の慰霊碑として作られたということだ。暴徒化した群衆が、テュイルリー宮殿を襲ったのを、スイス傭兵は守ろうとして戦ったが、700 人以上が命を落としたということで、ルツェルン出身のスイス人士官が、倒れた同朋を追悼する慰霊の意味で、故郷の町に作ることにしたのだということだ。

カペル橋は、ロイス川に架かるヨーロッパで最も古い木造橋らしい。ルツェルンを敵の攻撃から守ることを目的に、1334年に造られた屋根付橋で、橋の内側には17世紀に描かれたルツェルンの歴史についての一連の絵があった。しかしこの橋は、1993年に火災により焼失してしまったが、すぐに再建されたということだ。

ルツェルンの市内を約3時間散策した後、ツェルマットに向かった。途中のフルカ峠まではルツェルンから約100kmだった。途中休憩しながら行ったので、3時間余りかかった。

フルカ峠は、ボァレー州のグレッチュとウーリ州のレアルプとを結ぶ、スイス・アルプスの高所にある峠で、標高は2,436メートルだということだ。ジェームズ・ボンドの『ゴールドフィンガー』の舞台の1つとなったところも通った。峠までの道の途中に、そのことを記した立て看板があった。

Zurichからルツェルン辺りまでは、農地のなかを走るって感じだったが、ルツェルン辺りからは急峻なアルプスの山々が見えだし、アンデルマットを越えると九十九折れの坂道が続いた。そしてそれを登ると高原地帯にでた。

その高原をしばらく走ると、また道はフルカ峠(標高2270m?かな)への九十九折れの坂道となった。もちろん冬期は雪のために閉鎖されるが、よくぞこんなところに、道を作ったものだと思うような急峻な道だった。

フルカ峠を越えてからTaschまでが予想していた以上に長かった。そしてTaschの町にやっと午後420分に到着した。Zurichからの距離は約250kmだった。

ツェルマットの町は、ガソリン車やディーゼル車は乗り入れが禁止になっているため、Taschにパークして鉄道に乗り換えた。Taschからツェルマットまでは約15分間だった。料金はひとり往復CHF17だが、Swiss Half Fair Cardを持っているので50%off、二人でCHF17だった。

夕食前に、ツェルマットの旧街や駅前の大通りへ出かけて行ったが、観光客でごった返していた。日本人の観光客も多く見受けられたが、多くは団体のツアー客だった。そして夕食のレストランをさがしたが、メニューがすべてスイス語だったため内容がわからず、30分間ほど街を散策しただけで、結局ホテル近くのレストランで夕食を摂ることにした。

そして夕食は何にするのかいろいろと迷ったが、二人とも同じバラ肉のシチューみたいなものを注文した。しかしでてきたボリュームにはびっくりした。私はお腹の調子もよくなかったので、味は悪くはなかったけど、半分ほど残してしまった。料金は、二人あわせてCHF84だった。店の雰囲気や内容からすると、やっぱり高い。ビッグマックほどの差(マック指数があって、スイスは日本の平均2.3)はないと思うが、2倍くらい高いのではないかと思う。

ホテルには午後8時半頃戻ってきた。8時をまわっているというのにまだ外は明るい。そして写真の様に、ホテルの部屋のベランダから、マッターホルンが見える。世のクライマーが誰もが登ってみたいと思うマッターホルンが見える。最高のご馳走だ。

ちなみにツェルマットは、スイス最高峰の麓に広がる標高1,620 m のマッタータル溪谷の最上流部に位置する町で、19世紀中頃まではただの農村だったらしい。しかし1865年のマッターホルン初登頂を契機に、周辺の山々への登山ブームが起き、多くの観光施設が建設されたということだ。人口は、201512月現在、5,759人だということだ。ツェルマットからは、スイス最高峰のモンテローザ(4634メートル)、スイスのシンボルのマッターホルン(4478メートル)、真っ白で厳かなヴァイスホルン(4505メートル)、国内最高峰のドム(4545メートル)、などが見ることができるということだ。初めてのアルプス、ほんとうに楽しみだ。

7月11日ゴルグナード

マッターホルンの朝焼けが、ホテルの部屋から見ることができた。快晴の空に赤く染まっている朝焼けを、この眼で見ることができた。しかし時間とともに、朝焼けも徐々に白い山肌に変わっていった。凄いのひとことだ。

今朝は午前430分頃に起きた。昨日の夜はシャワーを浴びずに午後9時頃に寝たので、睡眠不足ではないと思う。シャワーをとったあと朝食を摂り、ホテルを815分に出発した。昨日ホテルの主人に、マッターホルン・グレイシャー・パラダイス(長いので、パラダイスとする)に登り、その後ゴルナーグラートへ行くと言ったら、それは時間がタイトで、酷しいのでやめたほうがいいと言われた。そうかもしれないなと思って、今日はゴルナーグラートへ行くだけにした。そしてその後ゴルナーグラートからトレッキングをすることにした。

しかしここまで来て、パラダイスへ行くことを止めるなんてことは考えられない。何かいい方法がないものかと思いつつ、ゴルナーグラートへの出発前に、ホテルの主人に、ツェルマットからインターラーケンまで、車でどのくらい(時間)かかるか聞いた。何故?インターラーケンまでの所要時間が短いとなれば、明日パラダイスまで行く時間を見つけることができると思ったからだ。

すると主人は、2時間半もあれば行くことができると言ったのだ。そうか2時間半であれば、ツェルマットを午後1時頃出発すれば、遅くてもグリンデルワルトには、午後5時までには十分着けると判断し、明日の午前8時頃ホテルを出発し、パラダイスへ登ることにした。

ゴルナーグラート行の登山列車は、ツェルマット駅を午前845分に発車した。そして標高3,089mのゴルナーグラートには午前9時半頃到着した。

今日は天気がよく、ゴルナーグラート山頂からは、スイスで一番高い山モンテローザ(4634メートル)、マッターホルン(4478メートル)、ヴァイスホルン(4505メートル)、そしてドム(4545メートル)などの山々を、間近で見ることができた。感激だった。他の言葉を見つけようとしたが、みつからなかった。それくらい素晴らしいということだ。

スイスで一番高い山はモンテローザだが、それではヨーロッパで一番高い山はというと、ロシアにあるエルブルズという山で、標高は5642mある。次いでフランスとイタリア国境にあるモンブランで、標高は4808mだということだ。

ゴルナーグラート山頂で、アルプスの山々を満喫した次はハイキングだ。湖(実際の広さは、奈良盆地にある池くらいしかない)に映る「逆さマッターホルン」で有名な、リッフェル湖を経由して、ゴルナーグラートから2つ目の駅のリッフェルベルグまで歩いた。

ゴルナーグラートを午前10時頃出発して、ほとんど下り坂のトレイルを歩いて、リッフェル湖には午前11時半頃着いた。こんな高地で、冬は池は凍結するのに魚がいた。不思議だったが、孵化して間もないのか、体長23cmくらいの魚がたくさん泳いでいた。

「逆さマッターホルン」をなんとか撮りたいと思って待っていたが、マッターホルンに雲がかかったり、風で湖面が波打ったりで、結局ビューティーな写真が撮れず、リッフェル湖を午後12時頃出発し、標高2582mのリッフェルベルグ駅に向かった。そして午後1235分頃着いた。

上の5枚はリッフェルベルグ辺りで撮った写真

 

リッフェルベルグ駅からは、午後1258分発の列車で、ツェルマットまで戻った。朝のゴルナーグラート行の列車には、中国人観光客の団体が多かったが、帰りは日本人のグループが多かった。ツェルマットには午後140分頃着いた。

ケチくさい話しだが、毎日食事代に1万円もつかうわけにはいかないので、今日の夕食はスーパーで買った食料品ですますことにして、駅前のスーパーに立ち寄った。そしてリンゴ、バナナ、パン、ヨーグルト、お菓子、ビールなどを仕入れた。しめてCHF17ですんだ。なんという安さなんだろう。

ちなみに駅前のスーパーで買った商品と価格は次の通りだ。
べーコン風味スナック1.95
ドーナツ
1.00
ローエンブロービール
500cc1.35
リンゴ(小さいの6
)3.15
バナナ(5
)2.25
ヨーグルト(145g2カップ
)2.00
菓子パン
1.20
クロワッサン
1.00
合計
16.20
但し、B MWSt.2.5%と、C MWSt.7.7%が含まれている。しかしB MWSt.C MWSt.は税金の一種だということはわかるが、何かまでは知らない。

その後ホテルに戻って暫し休憩をし、午後4時半頃からまた街に出かけて行った。教会や、パラダイスまでのゴンドラ乗り場近くまで歩いて、ホテルには午後6時過ぎに戻ってきた。今日はなんと19,000歩以上も歩いた。

 

 

 

 

 

 

 

ツエルマットと言えばマッターホルンだ。マッターホルンの写真ばかりを下記の通りアップした。